不良系男子×ビビリ系女子

「っ....」

「お願い。」


低い声で囁かれる。
ぞくっと身体が震えて、鼓動が高鳴る。

「い...いいよ。」
「へへっ、さんきゅー。
からかってごめんな。」




すっ、と体が離れ
元の距離に戻る。

ていうか今の...塀ドン...



「あ、そういえば、自己紹介まだだった。」

「あ...私は3のCの小田咲希(おださき)。」

「俺は2のEの上野真也(かみやしんや)。
"うえの"って書いて"かみや"な?」



まて。
ちょ、待って。

「え、こ、後輩?」
「おう。敬語は割愛でよろしく。」


私、後輩相手にこんなビビってんの?
ダサ!私ちょーダサ!!!



「これからよろしくな、咲希。」






そんな二人をこっそり盗み見ていた
人がいたとも知らずに...

「.....」