「なんなら、学校一のモテ男の胸
貸してやろうか?」

冗談言って笑わそうとしてくれたのだろう。
でも


「別に一番じゃないでしょ。」


「そこかよ!」


へへっ、と笑って拓真の制服を掴んだ。
倒れ込むように顔を埋める。

私が胸を借りることはないと思っていたのだろう、拓真は驚いたように一歩後ずさりした。

「な、涙は許すけど鼻水つけたら許さねえぞ!」