純情喫茶―恋する喫茶店―

コーヒーを淹れていた玲奈に、笙は先ほどの出来事を説明した。

「取材?」

彼から話を聞いた玲奈が聞き返してきた。

「雑誌っ記者さんが、この店を取材したいんだってさ。

街中の隠れ家として」

そう言った笙に、
「ふーん」

玲奈はどっちでもいいと言うように返事をした。

興味もなければ関心もないと言う、素っ気ない返事の仕方である。

「別にいいよね?」

そう聞いてきた笙に、
「まあ、取材くらいならね…。

そんな対して問題ないと思うわ」

玲奈は返事をした。

笙は首を縦に振ってうなずくと、外にいる朝倉を呼んだ。