君と花を愛でながら

「まあ、なんにでも一生懸命になっちゃうとこ、すごくいいんだけどねえ」



額を抑えながら目を開けると、ちょっと意地悪そうに笑った片山さんが私を見下ろしてくる。
慣れない、と思った空気は綺麗に消えていて、それでもまだどきどきして言葉が出なかった。



「……っ」

「ん? どうしたの?」

「ひ、ひどっ! 今、からかっ……」



なんか絶対、わざと変な空気作った! と抗議したいけど、勘違いだったりしたら尚更恥ずかしい。
悔しいのに、抗議する言葉も探せずにいると。



「だって綾ちゃん、なんか無防備なんだもんなー。だめだよ、あの男に言いくるめられて外で会ったりしたら」



とケラケラ笑いながら、悪びれもせずに片山さんはそう言った。