君と花を愛でながら

「はあい。なんですか?」
「はい。味見係」
「うわ、可愛いっ」


片山さんの手には白いお皿があり、可愛い小さ目のフォンダンショコラがデコレーションされていた。
「はいどーぞ」とカウンターのスツールに促されて反射的に座ってしまった。


仕事中なのにいいのかな、と戸惑って一瀬さんを見ようとしたけど、目の前に可愛いプレートが置かれて一瞬で目が釘付けになる。


真っ白な四角のディッシュの中央にフォンダンショコラ。
ラズベリーソースで絵を描くように、細い曲線や水玉模様でディッシュが飾られ緩く泡立てた生クリームが添えられている。


それだけじゃなく、ハート型のチョコレートとトリュフ、チョコレートガナッシュが皿の隅に三つ並んでいた。


「すっごく可愛いです、美味しそう!」
「良かった。まずはウチのお姫様にご試食願おうと思って」
「お姫様って」


どうぞ、とデザートフォークを差し出される。
お姫様扱いなんて当然されたことはないからどう受け流していいかわからない。


なんだか気恥ずかしくて苦笑いしながらフォークを受け取った。
顔が熱いです、片山さん。