君と花を愛でながら

翌日、一瀬さんにお願いしてお店にあるラッピング素材やショップバッグを見せてもらった。
大体のものは揃っていて、ミニブーケに使うショップバッグの束を現物で目の前に差し出される。


良かった、ちゃんと考えてくれてたんだ。


ホッとしながら束から一枚抜き出して広げてみる。
マチもしっかりあるし、充分使えそうだった。


「どうですか?」
「充分です、ありがとうございます」

「お店にあるラッピング素材は全部好きに使ってくださっていいですよ」
「はい!」


リボンにフィルムにペーパー、ショップバッグ。
それらにかかるコストのことを考えると、余り高価な花は使えない。


一瀬さんはカフェスペースへと戻り、カウンター内でグラスを磨き始めた。
私は花の陳列をくるりと見渡して、様々な組み合わせを頭の中でシミュレーションする。


バラは人気はあるけど高くて使えないし……ガーベラとか?スプレーマムも可愛いけど。
自分の世界に入ってぶつぶつと呟いていると、厨房から出てきた片山さんの私を呼ぶ声がした。


「綾ちゃーん! ちょっとこれこれ」


片山さんが手にお皿を乗せてちょいちょいっと手招きするのが見え、呼ばれるままに近づく。