君と花を愛でながら

一瀬さんの言葉がゴーサインとなって、ミニブーケとスイーツのセットメニューはバレンタイン限定プレートからスタートすることに決まり。


「それじゃ、オープンしてきます」


今日も一日が始まる。
壁の時計を見ればもう開店時刻になっていて、私は扉を開けて外のプレートをひっくり返した。


冷たい風に首を竦めながらすぐに店内に戻り、カウンター下の収納内を覗く。
消耗品のチェックをしながら頭の中はすっかりお花畑だ。


一瀬さんから聞かされてすぐは、緊張でいっぱいいっぱいだったけど、今は頭の中では記憶に残る花が次々と並べられて組み合わされている。


どんな花がいいだろう。
スイーツのプレートもどんなのができるのか先に見てみたいな。


「幼馴染に食いに来てもらってさ、告白したら?」


想像をめぐらせていたら後ろから声がして、振り向くと厨房との境目のカウンターで片山さんが肘をついて此方を覗いていた。