君と花を愛でながら



「無理ね。陵も私に合わせようとはしないしね」



でも、一瀬さんがその生き方を選んだのは雪さんの為だったはずなのに。
雪さんがどうしても自分勝手に思えてしまうのは、私が一瀬さんを贔屓目に見てしまうからだろうか。



「不満? 相手に合わせて生き方を変えるのは、美徳でもなんでもないわよ」



胡乱な私の視線を受けても、雪さんは自信に溢れた声ではっきりと言い切った。


不満だけれど、妙に納得もした。
その言葉の通り、『違えた』のだ、二人の生き方は。


私が口を出すことではないんだろう。



「それ。その色がいいわ」



5色目のリボンを花束に合わせた時、雪さんがそう言って指差した。
淡いブルーのリボンだった。