君と花を愛でながら

「あああ、天国です……」



数秒ペットボトルの冷たさを首筋で堪能した後、蓋を開けて半分ほどその場でひと息に飲んだ。


生き返るとはまさにこのことか……と久々に実感する。
学生の頃の真夏の体育のようだ。


くすくすと片山さんが笑った。



「折角のお願いごと、そんなことで良かったの? そんなの何もなくても買ってあったのに」

「だって今一番欲しかったのがこれなんですもん」



ほんとのところは考える余裕がなかったのだけど。
別に今落ち着いて考えてもやっぱり思いつかないし、これで十分だと納得する。


だけど、私はどうやら思い違いをしていたらしい。



「じゃ、俺のお願い聞いてもらおうっと」



そう言って、片山さんがぴらっと自分のパンフレットを広げて見せた。
そこにはくっきりばっちり、スタンプが押されていた。


「あ……れ?」

「俺の勝ち」