君と花を愛でながら


「えっ?」

「『デート』って単語に反応するから、そんな悩んじゃうんでしょ、綾ちゃん真面目だし」



肩を竦めて一拍置くと、片山さんはぽんと私の頭に手を置いた。



「友達と、遊びに行くだけ。向日葵見に言って、ご飯食べて帰るだけ」

「……」

「別に悩むこともない、普通でしょ」

「……それでもまだ悩むなら、最悪マスターも一緒でいいよ」



むすっと唇を尖らせてそう言ってくれた片山さん。



「……最悪?」

「そう、最悪。誘っとこうか?」



なんだかそのやりとりが可笑しくて、変に堅苦しく考えてた自分のことも、少し可笑しくて。


ぷっ、と思わず吹き出して、笑ってしまった。



「いえ、大丈夫です。二人で行きましょう、向日葵畑」



笑いながらそう言うと、片山さんはまた拗ねるかと思ったけどふわりと嬉しそうに笑ってくれた。


そんなに、私と行きたいと思ってくれてたんだろうか。


なんだか散々迷ったことが申し訳なるような嬉しそうな笑顔で言った。



「良かった、最近元気なかったから」