中学2年生の頃私はある1人の先生と出逢った。
怒ると怖いけど明るくて無邪気で笑った顔がとても可愛くて。
私はそんな先生の事が好きだったのだ。

私には皆には黙っている秘密があったのだ。
気付いているかもしれないけど、私が好きだった先生は同性だった。

つまり私は同性愛者だったのだ。
勿論異性に恋愛したこと無いわけではないので両性愛者と、今は名乗っているが。

3年の卒業間近。
私は先生を呼び出した。
「先生。」
と、少し緊張しながら呼んだ事を今でも忘れることは出来ない。
「どーした?揄癒。何かあった?」
心配そうに聞いてくる先生に私は言いたかった『好きです』の言葉を飲み込んだ。
「その。。先生と一緒に体育出来て楽しかったです。。これからも先生らしく頑張って下さい」と慌てて探した言葉を伝えた。
「ありがとう。揄癒も。高校で頑張れよ?」と大好きな笑顔で笑ってくれた。


告白しなかったことに後悔をしてない。と言ったら嘘になるかもしれない。
でも中学生の頃の私は告白して今の関係を壊す事が出来なかったのだ。
私は高校に入った今でも中学の時の体育の先生が忘れられずに居た。
そう。。
まだ好きだったのだ。