....ジリリリリリ



朝が来た。 4月6日の朝。



清少学園高校の入学式。



慣れない制服に袖を通す。



私 、 七瀬 音波 ( ななせ おとは )



15年間 恋愛未経験。



母と妹との3人暮らしで男との



関わりはほぼ0に近い。



恋愛をするつもりもない。



「音波〜?ご飯できたわよ〜」



いけない!入学式から遅刻したら



シャレにならないじゃん!!!



「お姉ちゃんおはよ」



「琴音、おはよ」



朝練があると急いで支度をする妹



ゴミ出しに行こうとする母



急かされるかのように私も



ご飯を食べ支度をする



ふと時計を見ると8時5分を



指していた。 走らなきゃ



間に合わない時間になっていた。



「いってきまーす」



と大きな声で言い走り出す私。