けれど、その言葉に反応して、心臓が飛び出そうになったのは私の方だった。


素敵な女性って…。



「少し話したかもしれないけど、麻衣は子供の頃から腎臓が悪くて、入退院を繰り返してるんだ。元々、大阪に住んでいたからこの病院に入院していたけれど、もし次入院する事になったら京都になるんだ。」



京都…。


新太郎さんは今は京都に住んでいるって言っていたよね…。


もし、麻衣ちゃんが京都の病院に入院する事になったら、もう新太郎さんは大阪に来る事も無いって事か…。



「まだ、退院したばかりだからこれから体力もつけないといけないし、勉強もしなければならないしな。」



「あの…。」



聞いてはいけないと思いながらも、思い切って聞いてみた。



「麻衣ちゃんは、今いくつなの?」



「16です。」



「じゅ、じゅうろく!?」



見るからに小学生かと思っていたが、私と同じ年なんだ…。



「美紀さんも16ですよね。」



「ええ…。」



「同い年同士、お兄ちゃんだけでなく、私とも仲良くして下さいね。」



『五体満足で産まれて来た事に感謝やな。』



ゆかちゃん、ホンマその通りだよ。



「もちろん!」