初めて橋上さんと出会ってから1週間が経った。
学校が終わると出来る限り公園に居るのだが、あれ以来、出会っていない。
何となく心に隙間が出来たようになって、学校に行っても自然と笑顔になる事が少なくなっていた。
これって、恋なのかな?
正直分からない。
通天閣が好き、大阪が好き。
最初の印象が、同じ思い、考えだったので自分の中で過大評価しているだけだとも思う。
いつものようにベンチに座ったが、何となく通天閣を描く気にになれず、目線をあべのハルカスに向けた。
じっと見つめながらゆっくりと描き始める。
あべのハルカスを描くのは始めてだ。
私、どうしてあべのハルカスを描く気になったのだろう?
理由なんてない。
私は必死にいつもと違う対象物をスケッチブックに描いていた。
結構難しいな。
やっぱり初めて描くって大変、と思っていたら声を掛けられた。
「今日は、あべのハルカスなんだね。」
優しい声。
声を聞いただけで笑顔が頭に浮かぶ。
鼓動の高鳴りを感じながらもゆっくりと振り向いた。
思っていた通りの優しい笑顔。
「こんにちは。」

