『きっと智君は美紀ちゃんに感謝していると思うから…。』



言葉の1つ1つに優しさを感じたのだが、その優しさに触れた私の心にまた嫉妬の心が芽生え始めた。



「新太郎さん…。」



私は新太郎さんが好き。



『何だい?』



優しい新太郎さんが好き。



「お願いがあるの…。」



新太郎さんの事が一番好きなのは私…。


だから…。


だから…。



「今すぐ…、来て欲しい…。」



私がそう告げた後、間髪入れずに新太郎さんの声が返ってきた。



『分かった。』