『お姉さん、絵、上手だね。』



『美紀ちゃんが僕の初めての友達やねん。』



『僕、この近辺しか見た事ないから、もっと色んな所見に行きたいねん。』



『大阪好きやねん。いい人いっぱいおるからな。』



『実際に見たの初めてや。こんなにも、こんなにも綺麗なんて…。』



『美紀ちゃんが素敵だから素敵な人達が集まるんだって。』



『僕が外に出れるのも、毎日が楽しいのも全て美紀ちゃんのお陰やねん。』



『僕は、美紀ちゃんやゆかちゃん、新太郎さんがいる大阪がめちゃ好きやねん。』



智君…。



『僕は元気。今日はホンマに連れて来てくれてありがとう。一緒に居てくれてありがとう。楽しませてくれてありがとう。』



智君…。



「美紀…。」



「ゆか、ちゃん…、ゴメンな…。」



「いや、うちはエエねんけど。」



恐らく、ゆかちゃんも智君への悲しみがあるだろう。


それを見せず、私を介抱し続けるゆかちゃん。



「私は…。」



その時、私の携帯が震えた。