「あー疲れた。帰るのめんどいわー」


隣を歩く玲緒が呟く。
「ねぇ、まだ今朝のこと怒ってるの?」


「怒ってないよ。私も若干は悪かった
し」


「若干て…確かに俺も悪かったけど
元は七海なんじゃね?」


もう言葉を返す気力も起こらない。

ずっと無言で二人で歩いていた。


家までずっと無言でも良かったのだか、
珍しく玲緒が口を開いた。