息を潜めるように動きを止めて
顔を見合わせる真由美さんと蓮さん。
「静かにしてなさい。」
音なんて出したら承知しないから。
と言いおいて、真由美さんは玄関に向かった。
フラフラ、フラフラ。
足もうまく動かせないし
力が入らない。
体中にある赤い斑点がじくじくと体を蝕んでいる。
音を立てるな、と言われたし、
そもそも上手く立てるかも分からないし。
どうにか起き上がり、
床に座り込んだまま荒れた呼吸を繰り返した。
いつの間にか蓮さんは
部屋へと戻ってしまっていた。
「なんなんです!?」
真由美さんの、声だ…
「ですから、日和さんにですね?」
「だから!あの子になんの用があるっていうんですか!
あの子は体が弱いんです!」
「えぇ…
昨年度もお休みが多かったですし分かっています。
ですが、今年は日和さんも中学校最後の年ですし
少しでも学校に来ていただきたいんです。
今なら3年生が始まってすぐですし…」
かすかに聞こえる落ち着いた女の人の声…
中学校の、先生…?

