桜色の恋 (龍と桜とロボットと。)




ドアが閉まるのを確認してから
そっと足音を立てずに下へ戻る。




「なんなのよ…
仕事っていって、いつもっ…!」

ダイニングテーブルで頭を抱えて
つぶやくお母さん。




「…お母さん。」


大丈夫?


部屋に入り、そう声をかける。



「……日和…」


目だけでこっちを向いたお母さんに
そっと近づいた。



「…あんた、今日の小テストは?」

「あ…うん。
出来てると思う」


「出来てると、“思う”?」

っ…!


「っやれることを、やり切りました」

100点、のはず。




「そう。ならいいわ。」





ガチャ

音がして振り向くと、
お兄ちゃんが首にタオルをかけて
リビングに入ってきていた。



「…お兄ちゃん、
冷蔵庫にジュースあるから飲んでいいわ」

お母さんがそう声をかける。
お兄ちゃんが何かに引っかかったような顔をした。



「はいはい、」

さらっと流してキッチンに入り麦茶を取り出したお兄ちゃんに、
お母さんの目がつり上がったのが分かった。





あっ…



「……日和!!!
あなたまだいたの!?
用事があるならさっさと言いなさい!!
大体あなたはっ」



お兄ちゃんが怒っちゃう……!


「お母さん!
私今度二分の一成人式があるのっ!」