「その重たい物を…
他の人と持つにも辛いものを…
これからも君は、一人で持ち続けるのかい?」
こくり、と頷こうとして止まる。
「っ……それが、私がしなければならないことだから。
私の、罪、だから…」
「君は、…」
言い淀んだ春樹さんの肩に
一瞬絵里さんの手が乗った。
「っいや。
…ただ、これだけは覚えておいてほしい。
君は、1人じゃないってこと。」
こくり、と今度こそ頷いた。
「よし。
また、今度様子を見に来るから。」
「その時にまたこうやって
少しでも話してくれると嬉しいわ」
春樹さんと絵里さんはそう言って微笑んで、
春樹さんは立ち上がった。
「あ、の…」
ドアに向かっていた2人が振り向く。
ゆっくりと立ち上がる。
「ありがとう、ございました…!」
胸の前で握った手をそのままに
頭を下げた。
ふぅ、と言うかのように空気が緩んだのを
肌で感じる。
ぽん、と大きな手が頭に乗ったのがわかって
そっと頭をあげる。
「いつでも、頼りなさいね」
そう言ってニシシ、と笑った春樹さんの後ろで
絵里さんがウインクする。
入ってきた空気を緩めるだけ緩めて、
2人は部屋を出ていった。

