「…今なんつった」


静かな低い、唸るような声。

「っ」

思わず息を飲んだ真登香さん



「言ってみろ。
今、ここでデケェ声で
俺ら全員に聞かせろよ
今お前が言ったこと、そのまま。」


威圧。

こっちまで感じる殺気。


一歩前に出た圭斗。

真登香さんが後ずさった。



「てめぇらに聞く。
日和がどんな状況下にいたか、
知ってるだろ」


宏明が真登香さんと圭斗を通り越して
窓の近くにいるクラスメイトを
見て言った。


「んに黙ってんだよ」

圭斗の凄む声。


「知ってるだろ?」


「………」



シン、とした教室。

誰も言葉を発しなかった。