桜色の恋 (龍と桜とロボットと。)

放課後。


みんなが帰ろうと支度をする中で、

独り、

プリントを抱えて
立ち上がった。


―誰か今日の放課後のこって
手伝ってくれる奴、いないか?-


数分前の先生の言葉


みんな嫌そうな顔をしていた


―橘さんがいいんじゃない?―


一人がそういって。
結局、押しつけられてしまった。




でも、悲しくはないし、
怒ってもいない。
悔しくだってない。

私の利用価値なんてそんなもの。





「失礼しました」

そう言って職員室を出る。

今度は、
重ねたダンボールを持っていた。

―新入生への紹介パンフレットなんだ。
一年の教室に行って、
机の上に置いてきてくれ―



大変なことを言われた。


二つ重ねた段ボールは、
どちらにも
ぎっしりと
パンフレットが入っていて
すごく重いし、
前が見えなかった。

少し横向きになるような形で
歩いて、何とか少し前が見えるようになった。