〈りおside〉
 私の目の前には彼氏がいる。そして、私の顔の横には手。
━━━━そぅ、私は今、壁ドンされている。
「キスしてい?」
りきが尋ねてきた。 ヤバい、めっちゃ恥ずい。///
ゆっくりと、私は頷いた。

ちゅっ       
軽いリップ音が耳に響く。
私は少し息苦しくなり、うす目を開けた。すると、視線を感じた。
段々、意識がはっきりしてきて、こちらを見ていた人がいるのに気づいた。
 その人は苦虫を噛み潰したような顔をして走り去っていった。
 ぇ、見られてた!?  しかも、あつやに、、、。 

私は咄嗟にりきを突き飛ばしてしまった。
「、、、りお?」
りきは辛く切なそうな表情を浮かべた。
「〜っ、ごめん。」
私は後ろを振り返らずひたすら走って帰った。