日曜日、結局私は風邪が治らず、家で寝込んでいた。
また……孝先輩との約束、守れなかったな……。
日曜日、デートって孝先輩言ってたのに……。
昨日の孝先輩……怒ってた、な……。
前に、思ったことがある。
孝先輩は、いつも笑顔で……泣いたり、怒ったりするのかな、って。
「……みたく、なかったな」
みたくなかった。
あんな風に泣いて、怒った孝先輩を。
あんなに苦しそうな……孝先輩を。
「莉緒ー、お友達、きてくれたわよー」
沙代、かな……?
そう思い、ドアが開く音と同時に私は体を起こし、目の前に移った人物に目を丸くする。
「こ、うせんぱい……?」
「おっす、体、大丈夫か?」