試合が始まって、15分くらいが経った頃。
う、うーん……完全に体調悪くなってきたな……。
力が入らなくて足がふらふらするし、体はすごい熱いのに、寒く感じる。
座れば少しは変わるかもしれないけど、椅子は親御さんたちが使ってるし……。
それに、孝先輩まだ来ない……。
『不愉快だけど』とか言ってたし、嫌になったのかな……。
残念、だな。
孝先輩に、少しでも好きなこと増えればって思ったのに。
なんて思っていると、体の力が一気に抜けたのが感じた。
「ばかやろう」
え……?
閉じそうになった目を、ゆっくり開けると、私を支えている孝先輩がいた。
孝先輩は息をきらしていて、私をそっと持ち上げる。
温かい……。
孝先輩の腕の中は、不思議。
クリスマスの時と同じ温もりに、安心するのがわかる。
そんな優しい温もりに、私はゆっくりと目を閉じた。

