放課後になれば、いつも通り孝先輩と一緒に帰る。
「はっくしゅ」
「莉緒、大丈夫か? 風邪?」
「いや、たぶん朝で冷えちゃっただけです」
「あー……ごめんな? えと、これ、やるよ」
孝先輩はそう言って、鞄からホッカイロを私に渡した。
「まあ、温かくなるのに時間かかるだろうけど、ないよりはマシだろ。今日早く風呂入ってすぐ寝ろよ、風邪ひいたら大変だろ」
「……ありがとうございます」
なんか、ほんと孝先輩って……意地悪なのか優しいのかわからない。
「あ、そういえば、孝先輩今週の土曜空いてますか?」
私がそうきくと、孝先輩は足を止め、目をまん丸にしている。
「……お前、まじで風邪ひいてんじゃないの?」
「なんでですか。土曜日に、同じクラスの子にサッカー部の応援来て欲しいって言われてるんですよ。よかったら、孝先輩も一緒に来ませんか?」
そう言う私に、孝先輩は「ほーう?」と、眉をひそめる。

