頑張ってね、って……。

意味が分からん。

「お前の友達すごいね……」

「ははは……」

「……ま、今日は部活だしその後飯でもいこうぜ」

「……気が向いたら」

そう返す私に、先輩は少し嬉しそうに笑った。

私は先輩と別れ、一人でゆっくりと教室に戻る。

「あ、ブラックコーヒー……」

そのまんまもってきちゃったけど、わたし全然飲めないしな……。

うーん、どうしようか。

そんなことを考えてると、後ろから「あれ、野村?」と声をかけられる。

「あ、前田くん」

振り返れば、同じクラスの前田京哉くんが立っていた。