もう何もかも嫌って思える。
こんなのだったら生きててもダメって思ったりする。そう生きるってことは、決して楽しいことでは、ない。

そんな人生に
突然現れた、「救世主」

       それは

「有野 歩」あたしが最も憎む男だった。

あたしは、目を、疑った。

これは、夢?幻?
いや、いやいや現実だ。

「あの時助けてくれただろ?礼、言ってなかったよな?サンキュー!まぁ、あんなの屁でもねーけどな…」

「有野 歩」が言った言葉は何一つ耳に入ってこなかった。ただ涙を流すことしかできなかった。