「ん~~っ」

目が覚めて背伸びをしながら
時計を見ると

「まだ、6時30分か」

珍しくアラームの鳴る30分前に起きた。
ベッドから降り一階へと降りた。
私の家は二階建て
リビングへ行っても誰も居ない、静かだ。
お母さんとお父さんは
私が中学生の頃出て行った。
私とこの家を残して……。

お母さんとお父さんは仮面夫婦だった。
家の外ではラブラブな夫婦を演じているが
家の中に入ると一言も会話をしなかった。
私はうんざりしていた
お母さんは他の男を作って
ある日、突然家を出て行った。
「美姫、元気でね」
その言葉を残して。
お母さんが出て行った数日後
お父さんも他の女を作り出て行った。
何の言葉も残さずに…。