モバイバル・コード

「……わかった。竜二さん、もういい。雷也……アレ、持ってる?」


「言うと、思ったよ。僕も返したいね」


──『バンッ』


 雷也はテーブルの上に、勢いよく置いた。


「600万以上はあると思う。全部、返す」


「お前達は受け取る権利がある」


「要らない。政府のクソゲームには二度と関わらない。それが、オレ達に対する報酬だ。オレは携帯を二度と使わないよ。愛梨と雷也は分からないけどな」


 竜二は、サングラスの奥の片目でオレの顔を見つめていた。


 光の加減で、その奥の眼を初めて捉える事が出来た。サングラス越しだと、迫力があった。


 少し、竜二さんを知れた事が……なぜか嬉しかった。


「……分かった。それで、龍一。『交換条件』は?お前の顔に、書いてあるぞ」

 
 さすがは『プロ』だ。鋭い。