モバイバル・コード

「葵が良いなら……イイよ。

だけど、だけど……多少なりとも、歪んで育ってしまう事くらい、竜二さんなら想像ついてるんだろ?

それでも、携帯に特化した人材育成をしなければならないのか……?そんなの、間違ってる!!」


 竜二は、笑った。それは、複雑な気持ちが入り混じった笑い声に聞こえる。


「ははっ……。龍一、何回でも、何百回でも、言ってやる。お前達、後ろを振り向け」


 雷也と愛梨がすっと、オレ達が座っているソファ席の後ろを向く。


 オレも、ゆっくりと振り向いた。



──『携帯電話』


──『携帯電話』


──『携帯電話』



みんな、携帯を見つめていた。