下がアスファルトの所を見ると、きちんと整備された場所である事は間違いない。


「いやぁ……まだ、だめ…なのっ!!」


 葵の声が聞こえ、とっさに駆け寄る。スーツ姿の二人が、葵に何かをしているようだ。



「マモルっ!! お前が、マモルかっ!!」

 
 オレは大声を張り上げた。


「やっと……やっと、来たんだな!」



 オレの声に反応し、葵は大声で叫んだ。その声色が、歓喜なのはオレと雷也しか知らないはずだ。


 後ろから愛梨を背負った雷也も、演技の声を投げかける。


「待ってたんだなっ! マモル!!」


 一人はスーツを着た男で、もう一人もパンツルックのスーツを着た女だ。


 背中越しで歳は分からなかったが、二人ともオレ達の姿をチラリと確認し、焦り出した。