目の前にある、白い部屋の道が、長い直線になった事が、照明の加減で分かった。


 少し薄暗い照明は、最初に部屋に入ってきた時に、似ていた。


 この先に、雷也が待っている。もう、聞こえるかもしれない。


「雷也っ!! 雷也っ!!」

 
「龍ちゃん! 早く!!」


 曲がり角から、確かに雷也の声が聞こえた。長い部屋をこれで脱出出来る。


──『ブブブーンブブブーン』

──【メ ッ セ ー ジ】──
■AoI_82より■

【いそいで】
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 葵が短文という事は、まずいというコト。


 これほど分かりやすい情報は無かった。