モバイバル・コード

 この部屋の、迷路の謎は『携帯電話に詳しい人物』でも解けなかったのかもしれない、という事だ。


 ここで、竜二の言葉が、引っかかる。


 竜二は政府管轄『特別情報省』の人間だと言っていた。もっと上がどうたらと言っていた気もするが、とにかく政府の人間だ。


 そして、オレ達にハッキリと告げた。『どんなゲームをするのかは知らないが、お前ならきっと解けると思う』と。

 
 オレ達が……いや、ハッキリと認識しろ。『オレ達』じゃない、オレだ。『響 龍一』という、高校生のオレが『解ける』ってなんだ?


 携帯の扱い方を、知らないんだぞ。


 知らないのに、どうして解ける。


 携帯に詳しくない人間は、他にも大勢居るはずだ。確かにオレは、携帯を持っていなかった希少動物だ。


 だが、携帯を持っていても、携帯に詳しくない人間は居る。老人など、いい例だろう。


──『持っていたら、ダメ』


──『持っていないなら、OK』


 似て非なるものとは、思えないが、竜二がそういうのであれば、これが最大のヒント。


 オレの中に…………。何を見たんだ。


 その時。