モバイバル・コード

「愛梨、5分、時間をくれ。いいか、雷也にもそう伝えてくれ。1回しか、やらない。

5分だけ、自分が使える思考を、全部出す。吐き出す。オレが、必ず答えを見つけるから」


 無言で愛梨は頷いた。オレはこめかみを渾身の力を込めた右手でギュっと絞った。


 今、求められている物は、自分の内にある。閃きという、偶然の産物じゃない。答えは、絶対にある。ただの、編集作業だ。


 いいか、龍一。落ち着け、落ち着いて、ここ一回だけ、全てを使え。


──勢い10割 これしか、ない。


 今のオレ達に、足りない物は一体なんだ?


 部屋の扉の謎の文字は、正解のはず。自分の『プロフィールページ』に付け加える。『Aの部屋』『Bの部屋』共に、地図が確認出来るはずなんだ。


 『はず』じゃない。絶対に出る。200%だと言い切っていい。ここまでヒントを出して来る事自体、もうそれが答えなんだ。


 じゃあ、どうして出てこない……?


 どうして『モバイバル』のサイトの自分のURLに『a/room』と足して、出てこないんだ。


 振り返ろう。携帯を見ろ。見るだけでいい。ゲームじゃない、携帯を見るだけだ。オレでも、出来ること。


 一番初めのルールに書いてある。


 『12チーム挑戦して、未だにクリアをした者は居ない』と。これが意味するコトが、一つだけある。