モバイバル・コード

 ここまで進んで……壁一枚向こう側に、出口があるのに……。


──『ガガガガ』

 
 床に置いた携帯が、振動した。
 

【僕も、聞いた瞬間に電流が走った。きっと、そうだと思った。

今回ばかりは、予想とか想像とか、そういう精神的な物じゃなくて、もっと具体的に思えたのに……絶対に、答えだと信じる事が出来たよ。

僕達が、作り上げた答えだって……二人の電池も残されていない……ここで、終わりたくなんて…ないよ……】


 二人共、諦めてる。

 
 オレだって、同じ気持ちだ……だけど、だけど……


 まだ、諦めない。


 もたれかかっている壁から背を離し、部屋の周りをグルリと1周する。


 2周目…。


 3週目……。


 歩きながら、思考を走らせる。


「龍ちゃん……?」


「諦めない。絶対に……愛梨と雷也は、オレが守る」