モバイバル・コード

 多分、壁の向こうには光が差し混んでいるはずだ。出口は、壁一枚隔(へだ)てて、向こう側にある。


 あるのは分かってる。


「やっぱり、やっぱりダメなんだ……違うんだ、あたし達、クリアできないんだよ!!そういう風に、なってるんだよ!!」


 愛梨の声が、部屋全体に響き渡り、八つの通路にも通り抜けただろう。


 オレも、言葉が出ない。確信を持っていたから。だけど、出さなければ、いけない。


 男として。雷也と愛梨が、ここまで進めたなら、絶対に後には退けない。


「愛梨……待ってくれ」


「何をっ!? 何を待つの!? ねぇ、龍ちゃん教えてよ!! どうして地図が出ないの?」


「もう少しだから、もう少しだけ待って」


「ねぇ、何がもう少しなの? 龍ちゃん、いい加減な事言わないでよ!! こんな壁に阻まれて道も作れないのに、希望を持たせるような事を言わないでよ!」


 道も、作れないか……天井でもぶち抜けば……。