モバイバル・コード

 そうなると、見えてくる物が一つだけある。秀才からの次のメッセージは、まさにオレの考えとリンクした。


【あるね、最短の方法が。たった一つだけ、在る】


 そう、ある。ここまでに一度、その方法に辿り着いたが『有り得るわけがない』と、オレ達はすぐに考えを捨てたんだ。


 迷路攻略において、物理的に、最短で攻略出来る方法が、たった一つだけある。


 そして、その方法は携帯電話でしか『表現』出来ない。


 なぜ、あの時にその考えを、思考を捨てたのか。多分、オレ達は道を見つけてしまって考える事をやめたからだ。どこか、この方法でいいやと……すがっていたんだ。


 きっと『マモル』達は考えもしていない方法だろう。

 
 なぜなら、驕ったから。驕ってしまったが為に、一つの答えで満足しているのだろう。


 まさにオレ達の1回戦、2回戦と同じ事を、あの無敗の男がやってしまった。仮に気付いたとしても、今オレと雷也が考えている方法には絶対に行きつかない。


 勝ち濃厚な以上、この差がついている以上、きっとオレ達より早く出られると信じているだろう。


──そうやって信じ続けてろ、マモル


 この感覚は、オレ達にしか分からないだろう。回り道を多くしてきた、オレ達にしか……。


 常に完璧な答えを導き出した『マモル』が、まさか一瞬でケリがつく方法があるとは、想像していないからな。


「愛梨、雷也に送ってくれ。たった一言でいい」