モバイバル・コード

 オレと愛梨の間のメッセージには、タイムラグが数分単位で生じていたはず。だけど、雷也の考えだと……。


「愛梨、やってみよう」


 オレが北側の通路に立ち、今度は3人のトーク部屋で『あ』と打つ。


 1秒後、画面の右下に『既読1』とついた……2秒後に『既読2』とつく。時間が、遅れていない……。


 愛梨と雷也、どちらかが確認したという事か……。


 次は東の通路だ。


 『あ』と送信し……結果は『既読1』、『既読2』に対して、1秒後。


「どうだ?この通路、二人の既読が1秒後についた。愛梨は」


「南側が1秒後に『既読1』で、3秒後に『既読2』だね。西側が、1秒後に『既読1』で5秒後に『既読2』……龍ちゃんが試した、東側だけが、あたしと雷也の二人の既読時間が1秒後って事だよね?一発で、解決したってコト…?」


「まだ、分からない。二つの既読が、『1秒』で示された、この東側の通路が正解なのか……。ただ、雷也、凄いな。この発想、どこから持ってきたんだ?」


 本当に『1秒』だった東側が正解だとしたら、大幅な時間短縮になる。仕掛けを解いた時間は10分とかかっていない。


 残り時間が『5時間15分』


 『マモル』チームはまだ、チェックポイント6に到達していない。このスキに一気に距離を縮めたい。