モバイバル・コード

「あたし、龍ちゃんがこの戦いが終わっても、慶兄の仇を取るとか言い出すなら、二度と会わない」


「それは、参ったなぁ……」


「雷也も会わないって言うよ。その覚悟があって、敵討ちするつもり?」


 オレにとっての究極の2択に、心を揺り動かされる。


 だけど、答えは決している。オレが居なくとも、二人は……。二人だけで……。


「付き合ってないからっ!」


 読心術でも持っているかのように、愛梨は、言い放った。


「昨日、何の日か分かる?」


「……オレの誕生日だろ?」


「あたしに、勇気がないばかりに、言えなかったけど、あたし、龍ちゃんのことが」


──『ブブブーンブブブーン』


 この携帯が変なタイミングでしか振動しない事を、すっかり忘れていた。