モバイバル・コード

──『コンコン』


 なんとなく叩いてみる。壁の厚さから、壊して中を確認すると言った行動は取れないだろう。


 立ち上がり、オレと愛梨がもたれている壁ではない、他の壁に耳を当ててみる。


──『ブォン…ブォン……』


 よし、腹は決まった。


「愛梨、少しだけ希望が見えてきた」


「えっ……?」


「やっぱり、この壁から聞こえる音が怪しい。これが攻略の突破口な気がしてならない」


「どういう事……?」


 オレ達の会話を遮るように、再び『ピンポーン』と音が聞こえ携帯が震えた。


──『おめでとうございます。Bチーム【Univers】がチェックポイント2を通過しました』


 焦ってる場合なんかじゃない。焦るな、焦るな、焦るな。