モバイバル・コード

 正直、メッセージのせいもあり、身体全体にがっつりと堪(こた)えている。


 何も掴んでいないのは流石に、まずい。気づけば勝てるような、ゲームにおいて。


「はぁ、はぁ、はぁ」


「愛梨、大丈夫か」


「うん、うん……」


 全然大丈夫じゃ無さそうだ。残り時間が『9時間55分』。こんな異常な場所に居て、もう2時間以上が経過している。


 一人ならとっくに気でも狂っていそうだ。立ち込める甘い匂いだって、精神状態を圧迫させる意味があるのかもしれない。


「とりあえず一度休もう」


 へたりと座り込む愛梨に負けずに、どしりと座った。右も左も前も後ろも『白シロしろ』


「全く、検討がつかない。全く。だから、多分このまま壁に手をつけていても何も意味がない気がする」


「うん……そうだね…」


 愛梨は体育座りをして顔をひざの間に埋めた。