モバイバル・コード

 愛梨の額には大粒の汗が浮かんでいた。オレと同じように……。


 嫌な想像が止まらない。理由は一つ、このゲームの『形式』だ。


 『迷路』のチェックポイントを一つ通過しただけとは、到底思えない。


 クリアまでの『なにか』を掴んだ。


 知恵の輪のような『ゲーム』だ。解けたらあっさりと、ゴールまで辿り着けるような感覚。


 正しい道筋を見つけたなら自然とチェックポイントを進むことになる。この種目、走り幅跳びのような1cm単位で超えましたという種目じゃない。


 正しいルートを見つけたら勝ち、そういう種目。つまり、こちらは一気に負けに近づいたという事ではないのか?


「ダメ……怖くて指が震えてきたの……どうしよう、先、先に……」


 顔色が悪い、過呼吸を起こしそうだ。


「愛梨、過呼吸になるぞ!!少し息を整えろ」


──『ブブブーンブブブーン』


──【 メ ッ セ ー ジ 】──
■『01_mamoru_13』より■

【おれの予想が正しいなら、40分~50分後にチェックポイント2を越える。そうしたら勝ちは確定的だな】
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 自分達の勝利を決定付けようと、こちらの心をへし折ってやろうという気が、見え見えのメッセージ。