モバイバル・コード

「愛梨、ハッキリ言っていいか」


「……なに?」


「まずい状況だと思う」


「分かってるよ、そんなことくらい」


「全部でチェックポイントは10箇所あるのに、1時間半近くが経つ。歩きだしてから、まだ1つも突破してない。1回戦や2回戦同様、何かに気づかないと全く進まないんじゃないのか?うだうだしてる場合じゃないだろ……」


 自分でも感じた。今のは不機嫌な声色だった。だけど、事実だから、抑えられない。


「龍ちゃん、言い方キツいよ……怖い」


「怖いとか、そういうの良いんだよ。何か考えないと…」


「良くないよっ!あたしだって一生懸命考えてるんだから……アプリだって歩きながら見てるし、何かヒントになるものは無いかって!」


「大声出すなよ!ケンカしてもしょうがないだろ」


「龍ちゃんが怖い声で話すからだよ!焦ってるのは分かるけど……あ゛ーーもうっ、イライラする……」


 仲間割れなんてしてる場合じゃないのに……。


「悪かった、とにかく今は協力し…」


──『ザザッ』