モバイバル・コード

 オレが先頭を歩き、愛梨が後ろからついてきた。始めのサインの位置から見ると、まずは右。すぐに『左』に曲がる。


 すぐに『直進』と『右』に通路が分かれた。


 右手をついて一筆書きで進む以上は、常に『右折』する事になる。どこまでも……。


 雷也の言った通り、仮に1時間で『1箇所』のチェックポイントを超える事が出来るのであれば、残りの11時間でクリアは可能かもしれない。


 希望的観測だが……。こんな迷路クリアの常套(じょうとう)手段、狡猾な『モバイバル』の作成者が思いつかないとは思えない。


 だが、何かのヒントを集める為にも、今の行動が必要なのは確かだ。きっと、一筋縄ではクリア出来る物でもないだろう。


 この行動に、何かプラスワンを積み重ねる。


 そのプラスワンが『携帯電話』である事だけは100%間違えは無いだろうな。


「龍ちゃん、息苦しいね……」


「ああ、壁が迫ってくる気がする」


 もう一度右折をした。スタート地点のサインを北と固定し、正面に捉えて考えると、右、左、右、右。