モバイバル・コード

 少しバランスを崩しただけで、これだ。完璧主義のコイツは、案外脆いかもしれない。


「雷也に十分揺さぶってくれと伝えてもらえる?『戦略』君の活躍のおかげだな」


「ほんと、悪知恵だけは働くんだね。でもスカっとした!」


 愛梨が雷也にメッセージを打ち終え、すぐに携帯が振動した。


──【 メ ッ セ ー ジ 】──
■『L1ar4584』より■
■CC:5人のお友達に送信■

【マモル、喜んでいい。リーダーからお前ら宛てに、直々にお言葉を賜(たまわ)る事が出来たよ。『バーカ』だって】
──────────────

 メッセージの内容をオレと愛梨にも同時に送信したのか。


 こんな一言……部屋に入って来る前から百回は思ってる。


「雷也もよく分かってる……龍ちゃんなら言いそうだねっ!」


「違う、オレなら『クソバカドアホ』って送ってる」


「張り合っちゃって……小学生みたい……」


 愛梨がぽつりとつぶやいた。