モバイバル・コード

「忘れない、忘れないけど……」


「じゃあ、雷也にチクっちゃおうかな……龍ちゃんがアブナイ事考えてるって……」


「バカッ、もうバレてるよ……愛梨、ありがとう」


 少しだけ、落ち着く事が出来た。。


「さっきから言っている事が支離滅裂な事言ってて、ごめん。焦るなって言ってるのに『マモル』に先を越されると思うと急に焦りが出て来ちゃって……」


「いいよ、龍ちゃんがあたしのココロの内まで、全部一人で話してくれるから……あたしはいつも、肝心な場面で頷くだけでいいんだから……。足りない分は、あたしが、支えるから」


「……分かった。続ける。それで、敵に先手を打たれた訳だけど……作戦を練って敵を焦らせるのも必要だってコトだ。この迷路は、タダの迷路じゃない」


 愛梨の声色が、少し変わったのは幼馴染のオレと雷也や……慶兄くらいしか気づけないだろうな。逆境で泣くだけじゃなく楽しんで解決しようとする愛梨には、見習うべき所がある。


「はいはーい、それであたしからの意見。龍ちゃん、攻略するヒントは何か分かる?」


 一瞬、答えが分からなくなり……間が空いてオレは答えた。


「……携帯、電話…?」


「そう、正解。携帯電話だよね……?雷也は今、携帯を使って何かを考えると思うの。あたし達も……龍ちゃんの言葉を借りるけど、あたしに言い聞かせるけど……携帯を使って攻略する事を考えないとダメだよね……?」


 至極、当然だろう。これは『モバイバル最終戦』だ。携帯を使うしかないのは分かっている。