モバイバル・コード

「龍ちゃん、そこから出られるなら勝負にならないでしょ」


「分かってるよ!試しにやってみただけだ。『マモル』のヤツ、本当にイライラする」


──『ブブブーンブブブーン』


【さっきの続きだけど、ナツキさんから伝えられたのは『ここが出口だけど、もちろん開かない。ここから指示を送って』と。

『マモル』のメッセージを見たけど、焦らせる煽りの意味なんだと思う。

煽りに意味があるとは、思うけど……龍ちゃん、落ち着いてよ。とりあえず二人とも先に進んで】


 ドンピシャで雷也にまで当てられ、ちょっとだけ落ち着けたかもしれない。

 
 確かに、後11時間以上ある。こんな煽りの一つや二つでイライラしてたら先が持たない。
 

「ねっ、雷也も分かってるでしょ?」


「……何が分かってる、だ。ただ耐えろって言ってるようにしか聞こえない。雷也に『仕返ししてくれ』ってメッセージ送ってくれるか」


 扉の前を左に曲がり、また右へ曲がる。直線の廊下がずっと続いていた。