明らかに、『夢』だと分かる時は、ある。


 見ながら、『夢』だと分かる時は、ある。


 脳みそが寝ぼけてるから、こんな現象が起こるのだろうか。


 レム睡眠、ノンレム睡眠とか、そういう事が関係するのか。


 例え夢だと分かっていても、オレはこの人と対話をしたい。

 
 場所は、雷也の家の近くの公園だった。夜の、あの日の、あの公園。


 なぜか、オレはブランコに座っていた。あの時座っていたベンチは奥なのに、近くに居るように、この人の声が聞こえる。


 自分の声は一切聞こえない、遠くから自分とこの人との会話を……聞いている状況。


 あの時のセリフ……繰り返すようにこの人は話していた。


 もう一度、オレに言い聞かせるように……強く、優しく。