愛梨は少し渋ったが、オレの提案に賛成をして部屋に向かった。雷也も一言だけ告げて、部屋に向かう。


 オレも眠くないわけではないので、携帯の振動と音だけは分かるように自分のひざの上に3台を置いて、ソファの上で目をつぶる。


 葵にメッセージを届けたい衝動に駆られたが、今は……さっきの男の状況から見るに、何をしているのか予想しなければならない。

 
 しかし、疲れていたのか少しだけウトウトと…。睡魔には、勝てない。


 意識を半分だけ残し、夢現(ゆめうつつ)の状況で、『モバイバル』について考える。


 慶兄の笑顔が、脳裏に浮かぶ。


 自分はどうすれば……。いや、もっと何かあるはず……。


 今……。

 
 オレは寝てるのか…。


 意識が、遠のいていく気がする…。